“辻棲”の読み方と例文
読み方割合
つじつま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
然るに皇子尊薨去の時には天皇が未だ即位し給わない等の史実があって、常識からいうと、実は変な辻棲つじつまの合わぬ歌なのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「私は島津の家内ですが」と宿の人に——「実は見付からないようにおなじ汽車で、あとをつけて来たんです。」辻棲つじつまはちっとあわないかも存じませんが、そう云いましたの。
山吹 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そんなはなしをよく辻棲つじつまのあふやうに、ぼろを出さないやうに云へるかどうか、ゆっくり聴いてみることも、決して悪くはないと思ひましたから、私はなるべくまじめな顔で云ひました。
林の底 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)