栄枯盛衰えいこせいすい)” の例文
旧字:榮枯盛衰
ながあいだ自然しぜん栄枯盛衰えいこせいすいてきた、偉大いだいははである太陽たいようは、まちけて焦土しょうどとなったそのから、した見下みおろして、こういいました。
春はよみがえる (新字新仮名) / 小川未明(著)
有王 (俊寛を支えあわれみにえざるごとく)お気をたしかに! 栄枯盛衰えいこせいすいは人間の力にはかりがたき天のさだめでございます。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
母の病気のために、久しく郷里に帰っていた侍従介じじゅうのすけも、やがて、帰ってきたが、わずかな間に激変した都のさまや、人間の栄枯盛衰えいこせいすいにおどろいて
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
妻として母として学問の必要なることは、これを生活問題から見ても益々ますますその必要を感ずるのである。栄枯盛衰えいこせいすい生者必滅しょうじゃひつめつとは古い文句であるが、常に新しい意味を持っている。
夫婦共稼ぎと女子の学問 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
また私は草木の栄枯盛衰えいこせいすいて、人生なるものをかいし得たと自信している。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
栄枯盛衰えいこせいすい——そうした言葉が、軍之助の胸を去来してやまなかった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)