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杏子
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あんず
ふりがな文庫
“
杏子
(
あんず
)” の例文
そのワップルに二色あって、一つはクリーム入り、もう一つは、
杏子
(
あんず
)
のジャムが入っていた。戦後も尚、ワップルは健在であろうか。
甘話休題
(新字新仮名)
/
古川緑波
(著)
猪の
焙肉
(
あぶりにく
)
や、薄焼や、
干飯
(
ほしい
)
やかち栗、乾した
杏子
(
あんず
)
など、それぞれの包みを中に入れて巻き、それを背負えるようにしっかりと
括
(
くく
)
った。
樅ノ木は残った:02 第二部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
なるほど一
昼夜
(
にち
)
二ルーブリも払えば、旅客は静かな部屋をあてがわれるけれど、部屋の
四隅
(
よすみ
)
からはまるで
杏子
(
あんず
)
のような油虫がぞろぞろと顔を覗け
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
監視がきびしく罰が重かったにもかかわらず、果樹が風に揺られるような時には、青い
林檎
(
りんご
)
や腐った
杏子
(
あんず
)
や虫の食った
梨
(
なし
)
などを、ひそかに拾い取ることがあった。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
杏子
(
あんず
)
色やシトロン色や
仏手柑
(
ぶつしゅかん
)
色などさまざまの色で、
橄欖樹
(
オリーヴ
)
の間に輝いてるそれらの家は、木の葉の中のみごとな果実のように見える……。イタリーの幻覚は肉感的である。
ジャン・クリストフ:12 第十巻 新しき日
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
▼ もっと見る
湖畔にはもう春が来て、
杏子
(
あんず
)
や梨の花ざかりで、草原にはたんぽぽが群生していた。シュピーツを過ぎると、右手は丁度ニーセンの真下で、さっき見た時と形が変って、非常に線の強さが目立つ。
吹雪のユンクフラウ
(新字新仮名)
/
野上豊一郎
(著)
砂糖漬の
杏子
(
あんず
)
で茶をのんでから、二人は別れた。こんどはただこが先に帰り、半三郎があとに残った。別れるとき、ただこはそっと彼に抱かれた。
鵜
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
幸い好天気で、暖かないい日和だった、野道にかかると麦畑がうちわたしてみえ、さかりの桜や梅や、
杏子
(
あんず
)
の花などが、眼の向くところに華やかな色彩を綴っていた。
おばな沢
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
砂糖漬けの
杏子
(
あんず
)
に、茶が出たあと、席を変えて酒にする、ということで、二人はその座敷を立った。
山彦乙女
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
杏子
(
あんず
)
くらいの大きさで、色も熟れた杏子色のなにかの果実が、
平皿
(
ひらざら
)
の上に三つ並んでいた。
改訂御定法
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
わたくし
杏子
(
あんず
)
の入っているお菓子鉢を、御隠居さまの前へ直そうとしていましたの、すると急に、胸のここのところが、ずきんと、激しく痛んで、持っているお菓子鉢を手から落してしまいました。
樅ノ木は残った:02 第二部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
“杏子”の意味
《名詞》
花は晩春の季語、実は夏の季語。
(出典:Wiktionary)
杏
漢検準1級
部首:⽊
7画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“杏”で始まる語句
杏
杏仁水
杏坪
杏花
杏庵
杏仁
杏色
杏齋
杏桃
杏奴