月半つきなか)” の例文
去年きょねんも、この月半つきなかばにやまりたのだが、今年ことしは、いつもよりふゆはやいらしい。」と、主人しゅじんは、って、まど障子しょうじけて、裏山うらやまほうをながめました。
深山の秋 (新字新仮名) / 小川未明(著)
この夜二人はただうれしくて面白くて、将来の話などしないで寝てしまった。翌朝お千代が来た時までに、とにかく省作がまず一人で東京へ出ることとこの月半つきなか出立しゅったつするという事だけきめた。
春の潮 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
「ちょうど、先々月の月半つきなかばでした」
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)