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普通
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たゞ
ふりがな文庫
“
普通
(
たゞ
)” の例文
”Pomum”には
普通
(
たゞ
)
の樹の実と、林檎と、二つの意味があるので、いつの間にかイヴが食つたのは林檎だつたといふ事になつたのだ。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
私は愈々モオトンの學校を閉鎖した、その別れが私には、
普通
(
たゞ
)
ではないだらうと、注意しながら。幸運は、その手を心と同じやうに不思議なほどに開くものだ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
それには
普通
(
たゞ
)
の奉公では
埓
(
らち
)
が明きませんから、いや/\ながら先生お恥かしい事になりました
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
『私もまあ彼様な方だとは思ひませんでした。だつて、あんまり酷いことを仰るんですもの。その悪口が
普通
(
たゞ
)
の悪口では無いんですもの——私はもう
口惜
(
くや
)
しくて、口惜しくて。』
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
彼は、
矢避
(
やよけ
)
を背おつた昔の軍人のやうに袷着物の背中に風をはらんで、砂埃りに消えて疾走してゐた。何処まで走るんだ! と叫んだ。……ふと、
普通
(
たゞ
)
ならぬ寒気を身内に感じた。
F村での春
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
▼ もっと見る
「
普通
(
たゞ
)
の女中ぢやない。」といふ事を、私に呑込ませようとしたらしい。
菊池君
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
役人とか会社の重役とかの弁当箱には是非書いておきたいやうな文句だが、
普通
(
たゞ
)
の人には一寸
咽喉
(
のど
)
に
支
(
つか
)
へさうで
可
(
い
)
けない。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
見る筈が無いんですもの。だつて、其夢が
普通
(
たゞ
)
の夢では無いんですもの。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
尤も此給仕人は
普通
(
たゞ
)
の奴では面白くない。
葬列
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
芸術家の心境が、
普通
(
たゞ
)
の人と違つてゐるのはこゝの事で、須磨子もこの消息はよく
弁
(
わきま
)
へてゐるものとばかり私は信じてゐた。力のみでは足りない、修養の境地である。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
其様子が何となく
普通
(
たゞ
)
では無い、と丑松も
看
(
み
)
て取つて
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
それも
普通
(
たゞ
)
の智慧比べとは違つて、狭からぬ土地を賭けて、互に領地の
遣
(
や
)
り
取
(
とり
)
をしたものだ。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
それに自分は今度の
劇
(
しばゐ
)
では作者であり、伊藤公は
普通
(
たゞ
)
の
観客
(
けんぶつ
)
に過ぎない。作者が
観客
(
けんぶつ
)
に座を譲るやうな気弱い事では作者
冥加
(
みやうが
)
に尽きるかも知れないからと、その
儘
(
まゝ
)
素知
(
そし
)
らぬ顔で
凝
(
じつ
)
と尻を
落
(
おち
)
つけてゐた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“普通”の解説
普通(ふつう)とは、広く通用する状態のこと。普通の『普』は、「あまねく」「広く」を意味する字である。
対義語として、「特別」「特殊」「特異」「奇異」。類義語として、「一般」「通常」「平常」「平凡」「平庸」「凡庸」「平(ひら、なみ、つね)」「並(なみ、つね)」「庸(なみ、つね)」など。
(出典:Wikipedia)
普
常用漢字
中学
部首:⽇
12画
通
常用漢字
小2
部首:⾡
10画
“普通”で始まる語句
普通牌
普通着
普通人
普通名
普通大体
普通教育
普通民家
普通選挙
普通選擧
普通社会人