日本橋通にほんばしとおり)” の例文
当時、私も兄も、まだ部屋住みで、住居すまい日本橋通にほんばしとおり三丁目でして、親爺おやじが呉服商を営んで居りましたがね。何でも浅草の十二階が出来て、間もなくのことでございましたよ。
押絵と旅する男 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
かおかすめて、ひらりとちた桔梗ききょうはなのひとひらにさえ、おと気遣きづかこころから、身動みうごきひとつ出来できずにいた、日本橋通にほんばしとおり油町あぶらちょう紙問屋かみどんや橘屋徳兵衛たちばなやとくべえ若旦那わかだんな徳太郎とくたろうと、浮世絵師うきよえし春信はるのぶ彫工ほりこうまつろう
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)