文聘ぶんぺい)” の例文
そこで名代として、蔡瑁さいぼう張允ちょういん文聘ぶんぺいの三人が赴くことになったが、その際、劉琮へむかって、そっと、すすめたものがある。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
曹丕そうひは船にって、重病人のように船房の中に臥していた。それを文聘ぶんぺいが背に負って、小舟に飛び移り、辛くも淮河わいがのふところをなしている一商港に上陸あがった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
令を下すべく曹操が立って見わたすところ、荊州の旧臣中では、ひとり文聘ぶんぺいの姿だけが見えなかった。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれど文聘ぶんぺいや王威が怒りもせず、あくまで根よく慫慂しょうようしている様子を、玄徳は見るに見かねて
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかも今、その図に乗って、強襲してきたのは、曹軍の驍将ぎょうしょう文聘ぶんぺい麾下きかの猛兵だった。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とばかり、魏の文聘ぶんぺいが手下の慕容烈ぼようれつというもの、大剛を誇って、彼の道をさえぎった。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
約八十里ほどくると、すでに蔡瑁以下、劉琦、劉琮の兄弟だの、また王粲おうさん文聘ぶんぺい鄧義とうぎ王威おういなどという荊州けいしゅうの諸大将まで、すべてさかんな列伍を敷いて、玄徳を出迎えるため立ち並んでいた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一族の曹真は、このときも先鋒に当り、張遼、張郃ちょうこう文聘ぶんぺい、徐晃などの老巧な諸大将がそれを輔佐し、許褚きょちょ呂虔りょけんなどは中軍護衛として、皇帝親征の傘蓋さんがい旌旗せいきをまん中に大軍をよせていた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
味方の毛玠もうかいだった。さきに深傷ふかでを負った文聘ぶんぺいがその中に扶けられて来る。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
文聘ぶんぺい王威おういなどに、彼を歓待させて、別席の宴楽へ誘い、その間に、玄徳もまた、州衙しゅうが主催の園遊会へのぞむ予定がありますから、そのほうへ連れだして討ち取れば、難なく処分ができましょう
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、旗艦から小艇へと、乗り移って行ったのは、文聘ぶんぺいであった。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
誰かと見れば、すなわち荊州の人文聘ぶんぺいあざな仲業ちゅうぎょうであった。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)