“ぶんぺい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
文聘71.4%
文炳14.3%
文平14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
曹丕そうひは船にって、重病人のように船房の中に臥していた。それを文聘ぶんぺいが背に負って、小舟に飛び移り、辛くも淮河わいがのふところをなしている一商港に上陸あがった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
文炳は狼狽ろうばいのあまり江の中へ飛び込んだ。とたんに小舟からもしぶきが揚った。浪裏白跳ろうりはくちょうの張順が、歩く大魚みたいな影を水中に描いて、苦もなく文炳ぶんぺいを引っ捕え、大船の方へ引きあげていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると突如、水を切って鳴った鉄笛てってきの一声が、彼のきもを冷やした。どこからかぎ寄って来た三そうの小舟を見たからである。あッと、文炳ぶんぺいは腰を抜かした。近づくみよし戴宗たいそうを見たからだった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
次女おみきさんは岩川いわかわ友弥ともやさんを壻に取って、本町一丁目角にエム矢川写真所を開いている。蕃徳は郵便技手になって、明治三十七年十月二十八日に歿し、養子文平ぶんぺいさんがそののちいだ。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)