“文様”のいろいろな読み方と例文
旧字:文樣
読み方割合
もよう20.0%
あや20.0%
あやめ20.0%
ふみさま20.0%
もんよう20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もう薄暗くなり出している林の奥のほうにまだいくらか残雪が何かの文様もようのようにみえるのを、万里子さんはすこし気まり悪そうにして示した。
大和路・信濃路 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
筆者は松月しょうげつ尼というだけで、どういう人物か知られていないが、説話の文様あやからおすと、この事件に関係のあった一人だということがわかる。
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
夜明けんとする一刻前の文様あやめかぬ夜の山を、肩にすがりつ縋られつ、二人の男女は辿たどって行く。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
母「何だえ、それは? 『お文様ふみさま』のやうぢやないか?」
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
同じ古いうちぎ釈迦仏しゃかぶつを懐中に秘めた彼女は言葉すくなに夫とならんで、かぞえ切れない鱗波の川一面にある文様もんようを見入った。
津の国人 (新字新仮名) / 室生犀星(著)