トップ
>
敷布
>
シート
ふりがな文庫
“
敷布
(
シート
)” の例文
敷布団は厚い
郡内
(
ぐんない
)
を二枚重ねたらしい。
塵
(
ちり
)
さえ立たぬ
敷布
(
シート
)
を
滑
(
なめら
)
かに敷き詰めた下から、
粗
(
あら
)
い
格子
(
こうし
)
の黄と
焦茶
(
こげちゃ
)
が一本ずつ見える。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
三四郎はこんなことを言って、あらかじめ、敷いてある
敷布
(
シート
)
の余っている
端
(
はじ
)
を女の寝ている方へ向けてぐるぐる巻きだした。そうして蒲団のまん中に白い長い仕切りをこしらえた。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
まるで
廃墟
(
ルインス
)
だと思いながら、また室の中に
這入
(
はい
)
ると、寝床には雪のような
敷布
(
シート
)
がかかっている。
床
(
ゆか
)
には
柔
(
やわら
)
かい
絨毯
(
じゅうたん
)
が敷いてある。豊かな安楽椅子が
据
(
す
)
えてある。器物はことごとく新式である。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
紫
(
むらさき
)
の
絹紐
(
リボン
)
は取って捨てた。有るたけは、有るに任せて枕に乱した。
今日
(
きょう
)
までの浮世と思う母は、
櫛
(
くし
)
の歯も入れてやらぬと見える。乱るる髪は、
純白
(
まっしろ
)
な
敷布
(
シート
)
にこぼれて、
小夜着
(
こよぎ
)
の
襟
(
えり
)
の
天鵞絨
(
びろうど
)
に
連
(
つら
)
なる。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
三四郎はこんな事を云つて、あらかじめ、
敷
(
し
)
いてある
敷布
(
シート
)
の余つてゐる
端
(
はじ
)
を女の寐てゐる方へ向けてぐる/\
捲
(
ま
)
き出した。さうして布団の
真中
(
まんなか
)
に白い長い仕切りを
拵
(
こし
)
らへた。女は
向
(
むかふ
)
へ寐返りを打つた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
“敷布”の意味
《名詞》
敷布団の上に敷く布。
(出典:Wiktionary)
敷
常用漢字
中学
部首:⽁
15画
布
常用漢字
小5
部首:⼱
5画
“敷布”で始まる語句
敷布団