擬宝珠ぎぼしゆ)” の例文
旧字:擬寶珠
には、放肆ほうししろしまが、三筋みすぢ四筋よすぢながみだれてゐた。代助が見るたびに、擬宝珠ぎぼしゆびて行く様に思はれた。さうして、それと共にしろしまも、自由に拘束なく、びる様な気がした。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
青銅せいどう擬宝珠ぎぼしゆさび
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
代助はちゝばれてから二三日のあひだにはすみに咲いた薔薇ばらはなあかいのを見るたびに、それが点々てん/\としてしてならなかつた。其時は、いつでも、手水鉢てみづばちそばにある、擬宝珠ぎぼしゆうつした。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
擬宝珠ぎぼしゆも長く見詰めてゐると、すぐいやになる位であつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)