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摺出
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ずりだ
ふりがな文庫
“
摺出
(
ずりだ
)” の例文
時に、当人は、もう
蒲団
(
ふとん
)
から
摺出
(
ずりだ
)
して、
茶縞
(
ちゃじま
)
に浴衣を
襲
(
かさ
)
ねた
寝着
(
ねまき
)
の
扮装
(
なり
)
で、ごつごつして、寒さは寒し、もも尻になって、肩を怒らし、腕組をして、
真四角
(
まっしかく
)
。
革鞄の怪
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そこで、連中は、と見ると、いやもう散々の
為体
(
ていたらく
)
。時間が時間だから、ぐったり疲切って、向うの縁側へ
摺出
(
ずりだ
)
して、
欄干
(
てすり
)
に
臂
(
ひじ
)
を懸けて、夜風に当っているのなどは、まだ
確
(
たしか
)
な分で。
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
やっと
柵
(
しがらみ
)
にかかった海草のように、土方の手に
引摺
(
ひきず
)
られた
古股引
(
ふるももひき
)
を、はずすまじとて、
媼
(
ばあ
)
さんが曲った腰をむずむずと動かして、溝の上へ膝を
摺出
(
ずりだ
)
す、その
効
(
かい
)
なく……博多の帯を
引掴
(
ひッつか
)
みながら
露肆
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
私も今しがた敷居際の、仕切の壁の角を、
摺出
(
ずりだ
)
した処ですよ。
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
摺
漢検準1級
部首:⼿
14画
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
“摺”で始まる語句
摺
摺鉢
摺寄
摺違
摺物
摺足
摺剥
摺付
摺硝子
摺抜