さしまね)” の例文
代つて現れたのは白髮を切つて撫附なでつけにしたおうなである。「どうぞこちらへ」と云つて、わたくしをさしまねいた。わたくしは媼と帳場格子ちやうばがうしそばに對坐した。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
老夫は鞭をうさぎうまに加へて、おのれもひたと引き添ひつゝ、暗きみちせ出せり。われは猶媼の一たび手もてさしまねくを見しが、その姿忽ちかさなる梢に隱れぬ。
ある夜己がさしまねいたので、あらゆる星が
兵卒は、客人まらうど達は山の機嫌好き日に來あはせ給ひぬとて、我等をさしまねきて進ましめたり。われは初めその何處に導くべきかを知らざりき。火を噴ける坑口は今近づくべきにあらねばなり。
(二人をさしまねいて起立せしむ。)
ファウスト(左の方をさしまねく。)