“揮返”の読み方と例文
読み方割合
ふりかえ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それはまた路が不安になって来たがためであった。菊江はうしろ揮返ふりかえった。菊江は路伴みちづれになる人がないかと思ったのであった。
女の怪異 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
と、女は背後うしろ揮返ふりかえって白いきれいな顔を見せた。彼はまたはしたないおのれの姿に気がいたのでちょっと立ちどまった。
赤い花 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
菊江は無意識にうしろ揮返ふりかえった。そこにはすこし離れて歩いて来る者があった。菊江ははっと思って立ちどまった。背の高いやせぎすな男の姿が朦朧もうろうとしてあらわれた。
女の怪異 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)