トップ
>
揮返
>
ふりかえ
ふりがな文庫
“
揮返
(
ふりかえ
)” の例文
それはまた路が不安になって来たがためであった。菊江は
後
(
うしろ
)
を
揮返
(
ふりかえ
)
った。菊江は
路伴
(
みちづ
)
れになる人がないかと思ったのであった。
女の怪異
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
と、女は
背後
(
うしろ
)
を
揮返
(
ふりかえ
)
って白い
姝
(
きれい
)
な顔を見せた。彼はまたはしたない
己
(
おのれ
)
の姿に気が
注
(
つ
)
いたのでちょっと立ちどまった。
赤い花
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
菊江は無意識に
後
(
うしろ
)
を
揮返
(
ふりかえ
)
った。そこにはすこし離れて歩いて来る者があった。菊江ははっと思って立ちどまった。背の高い
痩
(
やせ
)
ぎすな男の姿が
朦朧
(
もうろう
)
としてあらわれた。
女の怪異
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
で、今日こそどうしても見失わないぞと思って走って往ってみると、その日は女は男の来るのを待っているように
揮返
(
ふりかえ
)
って立っていた。芳郎が近寄ると女はにっと笑って
赤い花
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
菊江は
後
(
うしろ
)
の方を
揮返
(
ふりかえ
)
った。何か怪しい者がつけていはしないかと思ったがためであった。
女の怪異
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
女は坂を登りつめて、平坦な路のむこうにその
背後
(
うしろ
)
姿を消しかけた。芳郎はその姿を見失うまいと思って走るようにあがって往った。と、その
跫音
(
あしおと
)
が聞えたのか女はちょと
揮返
(
ふりかえ
)
った。
赤い花
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
揮
常用漢字
小6
部首:⼿
12画
返
常用漢字
小3
部首:⾡
7画
“揮”で始まる語句
揮
揮毫
揮発油
揮廻
揮上
揮下
揮発
揮亳
揮回
揮墨