“折取”の読み方と例文
読み方割合
おりと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
祐吉は裸馬の背へひらり跨がると、側に伸びていた梅の枝を折取おりとって鞭代り、ピシリとひと当て呉れて——驀地まっしぐらに門から出て行った。まるで疾風のような速さである。
天狗岩の殺人魔 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
路傍みちばたやぶはあっても、竹をくじき、枝を折るほどのいきおいもないから、玉江たまえあしは名のみ聞く、……湯のような浅沼あさぬまの蘆を折取おりとって、くるくるとまわしても、何、秋風が吹くものか。
栃の実 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
たいていはの小枝のかぎになったものを折取おりとって、それを両手の間にまわして、あのおかしな文句をとなえるのだが、時としてはかやとかわらとかの一本のくき折曲おりまげてすることもある。
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)