ふう)” の例文
「可いじやないか、ふうちやんものむべゑの仲間入するのさ。三人して朝からへゞツてゐることにすりや、いぜ。」
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
ふうちゃん、いらッしゃい、衣服おべべを着て見ましょう——温順おとなしくしないと、東京へ連れて行きませんよ」
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ふうちゃんですか」と言って、お種は窓から顔を出して、「房ちゃん……お土産みやが有りますよ……」
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「じや、ふうちやんもお参詣するのか。」
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
ふうちゃん、房ちゃん」と言って、子供を背中に乗せて、家の内を歩く直樹の様子をながめると、三吉は昔時むかし自分が直樹の家に書生した時代のことを思出さずにいられなかった。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ふうちゃん、橋本の伯母さんだが、覚えているかい」と三吉は年長うえの娘に尋た。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「いいかね。ふうちゃんが一号で、きいちゃんが二号で、繁ちゃんが三号だぜ」
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ふうちゃん、来て御覧なさい——繁ちゃんは死んじゃったんですよ」
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)