憑司ひようじ)” の例文
讀上よみあぐるに越前守殿憑司ひようじを見られ此願書の趣きにては嘸々さぞ/\無念むねんに思ふなるべし不便の次第しだいなり妻早其方の一人の娘を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
殺害せつがいせしや憑司ひようじ夫婦の者より願ひ書のおもむき只今たゞいま讀聞よみきかせる間うけたまはれとありければ目安方めやすかた與力よりき其願書をよみ上るに越前守殿又傳吉に向はれ憑司が願ひ書のおもむおぼえあるやと云るれば傳吉は漸々やう/\おもて
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
傳吉は聞及び幸ひ上臺のいへ斷絶だんぜつなげく折柄故其男子に傳吉より憑司ひようじが田地の外に若干じやくかんの地をつかはし上臺の家を相續さうぞくなさしめける眞に傳吉が行ひは孝道かうだうと信義との徳にて無實の罪に落入おちいりたるも死をのがれ一生を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)