惟光これみつ)” の例文
源氏は自身から出す舞い姫に、摂津守兼左京大夫である惟光これみつの娘で美人だと言われている子を選んだのである。惟光は迷惑がっていたが
源氏物語:21 乙女 (新字新仮名) / 紫式部(著)
惟光これみつが馬はしのばずいなないて
俳諧瑣談 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
冬になって雪の降り荒れる日に灰色の空をながめながら源氏は琴をいていた。良清よしきよに歌を歌わせて、惟光これみつには笛の役を命じた。
源氏物語:12 須磨 (新字新仮名) / 紫式部(著)
しかも惟光これみつ以外の者は西の対の主の何人なにびとであるかをいぶかしく思っていた。女王は今も時々は尼君を恋しがって泣くのである。
源氏物語:07 紅葉賀 (新字新仮名) / 紫式部(著)
恋愛をする資格がないように思われているわれわれでさえもずいぶん女のことでは好奇心が動くのであるからと惟光これみつは主人をながめていた。
源氏物語:04 夕顔 (新字新仮名) / 紫式部(著)
もしかすればそれは頭中将が忘られないように話した常夏とこなつの歌の女ではないかと思った源氏の、も少しよく探りたいらしい顔色を見た惟光これみつ
源氏物語:04 夕顔 (新字新仮名) / 紫式部(著)
僧都の手紙にしるされたことも同じようであったから源氏は残念に思って二、三日たってから惟光これみつを北山へやろうとした。
源氏物語:05 若紫 (新字新仮名) / 紫式部(著)
ここは平生あまり使われない御殿であったから帳台ちょうだいなども置かれてなかった。源氏は惟光これみつを呼んで帳台、屏風びょうぶなどをその場所場所にえさせた。
源氏物語:05 若紫 (新字新仮名) / 紫式部(著)
惟光これみつなどという源氏と辛苦をともにした人たちは、この住吉の神の徳を偉大なものと感じていた。ちょっと外へ源氏の出て来た時に惟光これみつが言った。
源氏物語:14 澪標 (新字新仮名) / 紫式部(著)
惟光これみつ良清よしきよらは、自身たちの命はともかくも源氏のような人が未曾有みぞうな不幸に終わってしまうことが大きな悲しみであることから、気を引き立てて
源氏物語:13 明石 (新字新仮名) / 紫式部(著)
源氏が引き受けて、もっと祈祷きとうを頼むことなどを命じてから、帰ろうとする時に惟光これみつ蝋燭ろうそくともさせて、さっき夕顔の花の載せられて来た扇を見た。
源氏物語:04 夕顔 (新字新仮名) / 紫式部(著)
ほかの従者は寺へ帰して惟光これみつだけを供につれて、その山荘をのぞくとこの垣根のすぐ前になっている西向きの座敷に持仏じぶつを置いてお勤めをする尼がいた。
源氏物語:05 若紫 (新字新仮名) / 紫式部(著)
惟光これみつなどばかりの一人二人の供をつれただけである。山手の家はやや遠く離れていた。途中の入り江の月夜の景色けしきが美しい。紫の女王にょおうが源氏の心に恋しかった。
源氏物語:13 明石 (新字新仮名) / 紫式部(著)
惟光これみつたちは悽惨せいさんなこの歌声に目をさましてから、いつか起き上がって訳もなくすすり泣きの声を立てていた。その人たちの心を源氏が思いやるのも悲しかった。
源氏物語:12 須磨 (新字新仮名) / 紫式部(著)
源氏に何事かを促すようであったから、車を引き返させて、こんな役にれた惟光これみつを使いにやった。
源氏物語:11 花散里 (新字新仮名) / 紫式部(著)
右近衛府うこんえふ溝川みぞかわのあたりにうずめるということに代えて、西の渡殿わたどのの下から流れて出る園の川のみぎわにうずめてあったのを、惟光これみつ宰相の子の兵衛尉ひょうえのじょうが掘って持って来たのである。
源氏物語:32 梅が枝 (新字新仮名) / 紫式部(著)
惟光これみつ典侍ないしのすけの職が一つあいてある補充に娘を採用されたいと申し出た。源氏もその希望どおりに優遇をしてやってもよいという気になっていることを、若君は聞いて残念に思った。
源氏物語:21 乙女 (新字新仮名) / 紫式部(著)
気のきいた良清よしきよ惟光これみつに命じて見張らせておいたが、源氏が宿直所とのいどころのほうへ帰ると
源氏物語:08 花宴 (新字新仮名) / 紫式部(著)
惟光これみつが源氏の隠し事に関係しないことはなくて、明石の上京の件についても源氏はこの人にまず打ち明けて、さっそく大井へ山荘を見にやり、源氏のほうで用意しておくことは皆させた。
源氏物語:18 松風 (新字新仮名) / 紫式部(著)
正しくは書かれずに乱れ書きになっているような美しい手紙を、横から見ていて、源氏が二条の院の夫人を愛する深さを惟光これみつたちは思った。そうした人たちもわが家への音信をこの使いへ託した。
源氏物語:13 明石 (新字新仮名) / 紫式部(著)
それらを見た源氏が、南側の座敷へ来て、そこへ惟光これみつを呼んで命じた。
源氏物語:09 葵 (新字新仮名) / 紫式部(著)
例の惟光これみつはこんな微行にはずれたことのない男で、ついて来ていた。
源氏物語:15 蓬生 (新字新仮名) / 紫式部(著)
西の対へ行って、惟光これみつに車の用意を命じた。
源氏物語:09 葵 (新字新仮名) / 紫式部(著)
と言って、若君は惟光これみつの子に手紙を渡した。
源氏物語:21 乙女 (新字新仮名) / 紫式部(著)
この惟光これみつの言葉を聞いて、源氏は
源氏物語:15 蓬生 (新字新仮名) / 紫式部(著)
惟光これみつは自分の名を告げてから
源氏物語:15 蓬生 (新字新仮名) / 紫式部(著)
民部大輔みんぶたゆう惟光これみつ
源氏物語:12 須磨 (新字新仮名) / 紫式部(著)