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息張
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いば
ふりがな文庫
“
息張
(
いば
)” の例文
監獄にいた時どうだとか云うことを
幾度
(
いくど
)
も云って、
息張
(
いば
)
るかと思えば、泣言を言っている。酒の
匀
(
におい
)
が胸の悪い程するのである。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
実は今になつて見ると、
息張
(
いば
)
つて車に乗つて晩の見物に来た富豪が、心の内で現に場内の暖い席にゐる貧乏人を羨んでゐる。
防火栓
(新字旧仮名)
/
ゲオルヒ・ヒルシュフェルド
(著)
「持主が
息張
(
いば
)
つてゐるのは無理もないね、兎に角ロシアで鰐を持つてゐる人は、目下この人の外ないのだから。」
鱷
(新字旧仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
「己はもう出て行くからこんな所に用は無い」と、壁に向つて
息張
(
いば
)
つてゐると云ふ風である。
駆落
(新字旧仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
如何
(
いか
)
にも立派な、品の好い人柄であつたので、初め思つた倍の物を遣りながら、それを
息張
(
いば
)
つて遣るどころではなく、実際まだこれでは余り少ないと、恥かしく思つたのである。
パアテル・セルギウス
(新字旧仮名)
/
レオ・トルストイ
(著)
▼ もっと見る
大時計の傍には番人が驚き呆れながら矢張
息張
(
いば
)
つて、ゆつくりと煙草を喫んでゐた。
十三時
(新字旧仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
「お前さんは
息張
(
いば
)
っているから行けない。つい這入って行けば好いに。」
鴉
(新字新仮名)
/
ウィルヘルム・シュミットボン
(著)
またこんな人間もいるだろう。
其奴
(
そいつ
)
はきょうあたり大丈夫で、
息張
(
いば
)
って歩いている。ところが詰まらない、偶然の出来事で、
此奴
(
こいつ
)
は一二週間の内に死んでしまうのだ。そのくせ死という事なんぞを
みれん
(新字新仮名)
/
アルツール・シュニッツレル
(著)
どんなにこっちで
息張
(
いば
)
っても、仮装の衣裳を
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
玄間は三沢氏で阿部家の医官であつた。「御医者」になつて
息張
(
いば
)
ると云ふのは、町医から阿部家に召し抱へられたものか。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
判事はただ厚い布団の上に
息張
(
いば
)
っている。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
「分からないね。箕村というのは誰だい。それにお梅さんという人はどうしてそんなに
息張
(
いば
)
っているのだい。」
独身
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
変物奴
(
かわりものめ
)
。
息張
(
いば
)
って行って見るが
好
(
い
)
い。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
そこにドイツの強みがある。それでドイツは世界に羽をのして、
息張
(
いば
)
っていることが出来る。
かのように
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
息
常用漢字
小3
部首:⼼
10画
張
常用漢字
小5
部首:⼸
11画
“息”で始まる語句
息
息子
息吹
息女
息杖
息災
息気
息切
息長
息苦