“恭(つゝし)” の例文
夫れ大人(ひじり)の制(のり)を立つる、義(ことわり)必ず時に随ふ。苟(いやしく)も民に利(くぼさ)有らば、何ぞ聖造(ひじりのわざ)に妨(たが)はむ。且(ま)た当(まさ)に山林(やま)を披払(ひらきはら)ひ宮室(おほみや)を経営(をさめつく)りて、恭(つゝし)みて宝位(たかみくらゐ)に臨み、以て元元(おほみたから)を鎮むべし。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
動きなき下津盤根(しもついはね)の太柱と式にて唱ふる古歌さへも、何とはなしにつく/″\嬉しく、身を立つる世のためしぞと其下(しも)の句を吟ずるにも莞爾(にこ/\)しつゝ二度(ふたたび)し、壇に向ふて礼拝恭(つゝし)み
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)