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御鴻恩
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ごこうおん
ふりがな文庫
“
御鴻恩
(
ごこうおん
)” の例文
「なんの、なんの、迷惑どころか願ったりかなったりではござりまするが、危いところを助けて戴きましたその上に、またそのような
御鴻恩
(
ごこうおん
)
に預りましては——。」
釘抜藤吉捕物覚書:07 怪談抜地獄
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
それよりも、われわれが身命を賭して土佐兵を撃ち退け、徳川家長久の
基
(
もとい
)
を成せば、お家繁盛のためにもなり、御先祖以来の
御鴻恩
(
ごこうおん
)
に報いることにもなるではないか。
仇討禁止令
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
「はや、おわかれも、
今夕
(
こんせき
)
にせまりました。……多年の
御鴻恩
(
ごこうおん
)
、あらためて、お礼申しあげまする」
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「あなたの御蔭で私は起死回生の思いを致しました。
御鴻恩
(
ごこうおん
)
は死んでも忘却致しませぬ」
鼻の表現
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
私
(
わっち
)
の一つ長家にいる娘で、
先達
(
せんだっ
)
て親が死んで、親類もなく、
何処
(
どこ
)
へ往っても置いてくれまい、旦那には
御鴻恩
(
ごこうおん
)
になってお慈悲深いから、旦那の処へ御膳炊きに来たいと云います
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
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御鴻恩
(
ごこうおん
)
にて、御地を賜り、道場一軒なりと、開かせいただかば
辱
(
かたじ
)
けなく——
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
義経、不徳のため、鎌倉どのの
譴責
(
けんせき
)
をこうむり、今日、
鎮西
(
ちんぜい
)
に落ちて参りまする。思えば、きょうまでの
御鴻恩
(
ごこうおん
)
は海のごとく、微臣の奉公は一つぶの粟だにも足りません。
日本名婦伝:静御前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
将軍家平素の
御鴻恩
(
ごこうおん
)
に報ゆるはこの
秋
(
とき
)
、なんとかして日光御下命の栄典に浴したいものじゃと、日夜神仏に祈願、ほんとでござる、
水垢離
(
みずごり
)
までとってねがっておりましたにかかわらず
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
鴻
漢検準1級
部首:⿃
17画
恩
常用漢字
小6
部首:⼼
10画
“御”で始まる語句
御
御馳走
御前
御意
御座
御簾
御尤
御覧
御免
御堂