御用人ごようにん)” の例文
しているから、唯ちょいと寄って見たのさ。もう五つ過ぎだ。早く帰らなけりゃならない。御用人ごようにんがなかなかやかましいから
両国の秋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
吉左衛門の家は村でも一番大きい本陣のことだから言うまでもないが、金兵衛の住居すまいにすら二人の御用人ごようにんのほかに上下合わせて八十人の人数を泊め、馬も二匹引き受けた。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
嘉川家の御用人ごようにん平左衞門殿の申さるゝには御手討てうちになりたる者ゆゑ此方にて取置とりおきたり然樣さやうぞんずべしとのことで御座りましたが其平左衞門と申人はおそろしい人で大層たいそう見識けんしきにて私しを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「伊賀井の御用人ごようにん、竹林金吾という方が、ひどくお君をにくがっていたそうです」
じつは、これは、御用人ごようにん御新姐樣ごしんぞさまに。」
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
じつこれは、御用人ごようにん御新造樣ごしんぞさまに。」
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)