張作霖ちょうさくりん)” の例文
その方法というのは取り敢えず姿を改めて満洲王張作霖ちょうさくりんの第七夫人と偽り、今夜一夜だけ帝国ホテルの客となって新聞記者を驚かす。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
市電のストライキ、炭坑の争議、銀行襲撃、張作霖ちょうさくりんの暗殺騒ぎ、まるで徳川末期の百鬼昼行だ。一体どういうことになってゆくのかね、日本は。
女の一生 (新字新仮名) / 森本薫(著)
張作霖ちょうさくりんの爆死事件以来、柳条溝りゅうじょうこう事件、上海事変、満州建国とつぎつぎに大陸に発生した事件の真相を説明し、もし日本がこのままの勢いでおし進むならば
次郎物語:04 第四部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
張作霖ちょうさくりんが威を張ると同時に、一方、日支二十一カ条問題をめぐって、排日は到る処に行われ、全満にはびこっている。日本人の居住、商租権などの既得権すら有名無実に等しい。
私が張作霖を殺した (新字新仮名) / 河本大作(著)
兵隊上りで、張作霖ちょうさくりんの爆死事件に鉄路に爆弾を仕掛けたといふ工兵隊の一人で、その後の当分は外出どめのカンヅメ生活がたのしかつた、とそんな話を私にきかせてくれた。
いづこへ (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
それは張作霖ちょうさくりん爆死以後の状況を見ると、どうも満州問題もこのままでは納まりそうもなく今後、何か一度、事が起ったなら結局、全面的軍事行動となる恐れが充分にあるから
戦争史大観 (新字新仮名) / 石原莞爾(著)
「それには満州のあの張作霖ちょうさくりん事件のようなのが支那でもおきにゃいかん……」
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
そうして張作霖ちょうさくりんじょ総統に会見した。拓殖上の問題のためであった。
私の歩んだ道 (新字新仮名) / 蜷川新(著)
そうかと思うと北方では、張作霖ちょうさくりんの将士が殺された。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
軍資金と武器の密輸入をしている……一方は満洲に於て日本政府の援助の下に勢威を張っている張作霖ちょうさくりんが、このごろ急に排日傾向を帯びて来ました裏面には
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
兵隊上りで、張作霖ちょうさくりんの爆死事件に鉄路に爆弾を仕掛けたという工兵隊の一人で、その後の当分は外出どめのカンヅメ生活がたのしかった、とそんな話を私にきかせてくれた。
いずこへ (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
もしくは張作霖ちょうさくりん段祺瑞だんきずいを中心とする満洲、支那政局の根本動力にまで影響するかも知れんという……実に売国奴以上に戦慄すべき彼等、巨頭株連中の非国家的行為が
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
満洲では緑林王りょくりんおう(馬賊王)張作霖ちょうさくりん奉天ほうてんって北方経営の根を拡げ、日本では日英同盟のお代りとなるべく締結された日仏協約が、更に一歩を進めて、英の新嘉坡シンガポール
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)