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引断
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ひっき
ふりがな文庫
“
引断
(
ひっき
)” の例文
旧字:
引斷
片頬
(
かたほ
)
に触れた柳の葉先を、お品はその
艶
(
つや
)
やかに黒い前歯で
銜
(
くわ
)
えて、
扱
(
こ
)
くようにして
引断
(
ひっき
)
った。青い葉を、カチカチと二ツばかり
噛
(
か
)
んで手に取って、
掌
(
てのひら
)
に載せて見た。
三尺角
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
綱を増した
碇
(
いかり
)
も
引断
(
ひっき
)
られてしまい、唯一の帆柱でさえも、目通りのあたりから切り折られてしまった坊主船は、真黒な海の中で、跳ね上げられたり、打ち落されたり、右左にいいように揉み立てられ
大菩薩峠:18 安房の国の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
そうかと思うと、時にゃがらりと
巫山戯
(
ふざけ
)
出して、肩へつかまる、羽織の紐を
引断
(
ひっき
)
る、膝を
打
(
ぶ
)
つ、
擽
(
くすぐ
)
る。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
余りの事に
茫
(
ぼう
)
となって、その時座を避けようとする、道子の帯の
結目
(
むすびめ
)
を、
引断
(
ひっき
)
れよ、と引いたので、横ざまに倒れた
裳
(
もすそ
)
の
煽
(
あお
)
り、
乳
(
ち
)
のあたりから波打って、炎に燃えつと見えたのは
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
引
常用漢字
小2
部首:⼸
4画
断
常用漢字
小5
部首:⽄
11画
“引”で始まる語句
引
引込
引摺
引返
引張
引掛
引籠
引立
引緊
引出