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引敷
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ひっし
ふりがな文庫
“
引敷
(
ひっし
)” の例文
踏躙
(
ふみにじ
)
る
気勢
(
けはい
)
がすると、袖の
縺
(
もつれ
)
、
衣紋
(
えもん
)
の乱れ、波に
揺
(
ゆら
)
るゝかと震ふにつれて、
霰
(
あられ
)
の如く火花に
肖
(
に
)
て、から/\と飛ぶは、
可傷
(
いたむべし
)
、
引敷
(
ひっし
)
かれ
居
(
い
)
る
棘
(
とげ
)
を落ちて、
血汐
(
ちしお
)
のしぶく荊の実。
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
背
(
せな
)
を貸せ、宗山。」と言うとともに、恩地喜多八は疲れた
状
(
さま
)
して、
先刻
(
さっき
)
からその裾に、大きく何やら
踞
(
うずく
)
まった、形のない、ものの影を、腰掛くるよう、取って
引敷
(
ひっし
)
くがごとくにした。
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ゆき
短
(
みじか
)
な右の手に、畳んだままの扇を取って、温顔に微笑を含み、
動
(
ゆる
)
ぎ出でつ、ともなく客僧の前へのっしと坐ると、気に
圧
(
お
)
された僧は、ひしと
茶斑
(
ちゃまだら
)
の大牛に
引敷
(
ひっし
)
かれたる心地がした。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
引
常用漢字
小2
部首:⼸
4画
敷
常用漢字
中学
部首:⽁
15画
“引”で始まる語句
引
引込
引摺
引返
引張
引掛
引籠
引立
引緊
引出