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庵主
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あんじゅ
ふりがな文庫
“
庵主
(
あんじゅ
)” の例文
庵主
(
あんじゅ
)
さんは、よそゆきの
茶色
(
ちゃいろ
)
のけさを
着
(
き
)
て、
鐘
(
かね
)
のまえに
立
(
た
)
つと、
手
(
て
)
にもっている
小
(
ちい
)
さい
鉦
(
かね
)
をちーんとたたいて、お
経
(
きょう
)
を
読
(
よ
)
みはじめた。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
所伝によれば、身の孤独と、世の
荒
(
すさ
)
びに、すべてを見失った十六のおとめは、この地で黒髪をおろして一
宇
(
う
)
の
庵主
(
あんじゅ
)
としてついに果てられたというのである。
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
庵主
(
あんじゅ
)
は、
魚面人身
(
ぎょめんじんしん
)
、よく幻術を行のうて、存亡自在、冬、雷を起こし、夏、氷を造り、
飛者
(
とり
)
を走らしめ、
走者
(
けもの
)
を飛ばしめるという
噂
(
うわさ
)
である。悟浄はこの道人に
三
(
み
)
月仕えた。
悟浄出世
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
「これは街で、
庵主
(
あんじゅ
)
さまのお名前を教えられてきたものでございます」
鍵から抜け出した女
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
鐘供養
(
かねくよう
)
というのは、どんなことをするのかと
思
(
おも
)
っていたら、ごんごろ
鐘
(
がね
)
の
前
(
まえ
)
に
線香
(
せんこう
)
を
立
(
た
)
てて
庵主
(
あんじゅ
)
さんがお
経
(
きょう
)
をあげることであった。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
▼ もっと見る
大人
(
おとな
)
たちは、やれやれ、といった
顔
(
かお
)
つきをした。みんな、
庵主
(
あんじゅ
)
さんがしようのない
頑固者
(
がんこもの
)
であることを
知
(
し
)
っていたからだ。しかし
庵主
(
あんじゅ
)
さんのいうことも
道理
(
どうり
)
であった。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
庵
漢検準1級
部首:⼴
11画
主
常用漢字
小3
部首:⼂
5画
“庵主”で始まる語句
庵主様