“あんじゅ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
庵主44.4%
安主22.2%
安寿22.2%
案主11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
所伝によれば、身の孤独と、世のすさびに、すべてを見失った十六のおとめは、この地で黒髪をおろして一庵主あんじゅとしてついに果てられたというのである。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
尼寺の築泥ついじも女院の安主あんじゅも食いとめることができない。
無月物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「もうしかたがない。これが別れだよ。安寿あんじゅは守本尊の地蔵様を大切におし。厨子王ずしおうはお父うさまの下さった護り刀を大切におし。どうぞ二人が離れぬように」
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
それからまた荘園の諸役、公文くもんとか案主あんじゅとかの給与せられた田畠、鎮守・菩提寺の帰依きえ尊信を意味する寄附地・除地・免地なども、多くは地名になってその当時の状況をうかがわしめる。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)