“帰着”のいろいろな読み方と例文
旧字:歸着
読み方割合
きちゃく83.3%
かえり16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「岡部伍長外三名、地下戦車第二号を操縦して、地下七百メートルを踏破とうは、只今帰着きちゃくしました。戦車及び人員、異状なし、おわり」
未来の地下戦車長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
明瞭めいりょうな順序で自然そこに帰着きちゃくして行く兄さんの話を聞いた時、なるほどそんなものかと思いました。またそんなものでも無かろうかとも思いました。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
意外おもいのほかに暇どりて、日も全く西に沈み、夕月田面たのもに映るころようやくにして帰り着けば。鷲郎わしろうははや門にりて、黄金丸が帰着かえりを待ちわびけん。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
黄金丸は呵々かやかやと打ち笑ひて、「さな恨みそ。今日は朱目あかめぬしに引止められて、思はず会話はなしに時を移し、かくは帰着かえりおくれしなり。構へて待たせし心ならねば……」ト、ぶるに鷲郎も深くはとがめず
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)