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尻切
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しりき
ふりがな文庫
“
尻切
(
しりき
)” の例文
尤
(
もっと
)
も、こんな
尻切
(
しりき
)
れトンボのような狂言を実際舞台でやれるかどうかは知りませんが、決して無邪気に笑うことはできないでしょう。
文学のふるさと
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
村子 いえさ、さっきの——(言っているうちに地震はおさまったようだし、その時、佐山がムックリ起きあがったので、それに気をとられて、言葉は
尻切
(
しりき
)
れになる)
胎内
(新字新仮名)
/
三好十郎
(著)
これはわざといひ
盡
(
つく
)
さなかつたといふより、いひ
盡
(
つく
)
したゞけでは
滿足
(
まんぞく
)
出來
(
でき
)
なかつたので、かういふ
尻切
(
しりき
)
れとんぼのようになつてゐるのですが、かへって
讀
(
よ
)
む
人
(
ひと
)
の
心
(
こゝろ
)
に
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
と、中で、年の若い男が、
尻切
(
しりき
)
れ
草履
(
ぞうり
)
を突ッかけて、あたふたと、長屋の路次を飛びだして行った。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「星宮君。私の第三話が、もうすこしで、
尻切
(
しりき
)
れ
蜻蛉
(
とんぼ
)
になるところだった。幸い君は生命をとりとめたようだから、サアここへ坐って、あの話の続きを聞いてくれ給え」
恐しき通夜
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
はげた茶の帽子に、
藍縞
(
あいじま
)
の
尻切
(
しりき
)
り
出立
(
でだ
)
ちと、
陽炎
(
かげろう
)
さえ燃やすべき
櫛目
(
くしめ
)
の通った
鬢
(
びん
)
の色に、
黒繻子
(
くろじゅす
)
のひかる奥から、ちらりと見せた
帯上
(
おびあげ
)
の、なまめかしさ。すべてが
好画題
(
こうがだい
)
である。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それを捜査方針が変わったとはいえ
尻切
(
しりき
)
れとんぼにしておいて、遺族のほうの調査に回されたということは彼にとっては決していい気持ちはしなかった。でも、命令とあればぜひもない。
五階の窓:03 合作の三
(新字新仮名)
/
森下雨村
(著)
中では一番
年増
(
としかさ
)
の金ちゃんは
尻切
(
しりき
)
れ
草履
(
ぞうり
)
を引きずって
門柱
(
もんばしら
)
に手を掛けながら
扉
(
とびら
)
の陰にかくれて恐々覗いている私を誘った。坊ちゃんの小さい姿は町っ子の群れに取り巻かれて坂を下った。
山の手の子
(新字新仮名)
/
水上滝太郎
(著)
尻
常用漢字
中学
部首:⼫
5画
切
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
“尻切”で始まる語句
尻切半纏
尻切蜻蛉
尻切襦袢
尻切半纒
尻切蜻蜒