實質じつしつ)” の例文
新字:実質
さうしてその人世觀じんせいくわんくちべるもの、あたまくものでは駄目だめであつた。こゝろ實質じつしつふとくなるものでなくては駄目だめであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
かれかんがへた。けれどもかんがへる方向はうかうも、かんがへる問題もんだい實質じつしつも、ほとんどつらまえやうのない空漠くうばくなものであつた。かれかんがへながら、自分じぶん非常ひじやう迂濶うくわつ眞似まねをしてゐるのではなからうかとうたがつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)