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寡聞
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くわぶん
ふりがな文庫
“
寡聞
(
くわぶん
)” の例文
僕は不幸にも
寡聞
(
くわぶん
)
の為に
仏蘭西
(
フランス
)
人はルナアルをどう評価してゐるかを知らずにゐる。けれども、わがルナアルの仕事の独創的なものだつたことを十分には認めてゐないらしい。
文芸的な、余りに文芸的な
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
國立劇場といふものが
無代
(
むだい
)
のものかどうかを知らないあたしは、各國の國立劇場がどういふ組織のものか——
寡聞
(
くわぶん
)
なあたしはこんな時小山内氏に聞くのだが、悲しくも恰度其日その夜
むぐらの吐息
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
西洋に女子の
紅潮
(
こうてう
)
を歌へる詩ありや否や、
寡聞
(
くわぶん
)
にして
未
(
いまだ
)
之を知らず。支那には
宮掖閨閤
(
きゆうえきけいかふ
)
の詩中、
稀
(
まれ
)
に月経を歌へるものあり。
王建
(
わうけん
)
が
宮詞
(
きゆうし
)
に
曰
(
いはく
)
、「
密奏君王知入月
(
くんわうにみつそうしつきにいるをしる
)
、
喚人相伴洗裙裾
(
ひとをよんであひともなつてくんきよをあらふ
)
」
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
予の
寡聞
(
くわぶん
)
を以てしても、甲教師は超人哲学の紹介を試みたが為に、文部当局の
忌諱
(
きゐ
)
に
触
(
ふ
)
れたとか聞いた。乙教師は恋愛問題の創作に
耽
(
ふけ
)
つたが為に、陸軍当局の
譴責
(
けんせき
)
を
蒙
(
かうむ
)
つたさうである。
入社の辞
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
僕の為に感激して
曰
(
いはく
)
、「君もシエリングの如く除名処分を受けしか」と! シエリングも
亦
(
また
)
僕の如く三十円の金を出し
渋
(
しぶ
)
りしや否や、僕は
未
(
いま
)
だ
寡聞
(
くわぶん
)
にしてこれを知らざるを
遺憾
(
ゐかん
)
とするものなり。
その頃の赤門生活
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“寡聞”の意味
《名詞》
寡聞(かぶん)
聞くことが少なく、見識が狭いこと。多くは謙遜の表現として用いる。
(出典:Wiktionary)
寡
常用漢字
中学
部首:⼧
14画
聞
常用漢字
小2
部首:⽿
14画
“寡”で始まる語句
寡婦
寡
寡言
寡兵
寡黙
寡人
寡慾
寡少
寡勢
寡欲