“寡少”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かしょう80.0%
すくな20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「勝敗はすでにあきらかでござる。このうえの御評議無用。——寡少かしょうな敵軍が、なんでお味方のこの大軍に当り得ましょうや」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さくやぐら、幕、陣小屋。たちまちそこは火の海となり、官軍はぞくぞく大津、坂本方面へと退却し出した。しかしこのむりな突破に払った足利方の損害は寡少かしょうでない。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
室数まかず多けれども至ってひと寡少すくななる深川のやかたは、その夜よりにぎわしくなれり。綾子が厚きなさけにて、ただにかの婦人のみならず、なお彼に附随せる犬をもあわせて養いぬ。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)