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寒菊
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かんぎく
ふりがな文庫
“
寒菊
(
かんぎく
)” の例文
今一つは
寒菊
(
かんぎく
)
の画でこれは寒菊の一かたまりが、
縄
(
なわ
)
によつて束ねられた処で、画としては簡単な淋しい画であるが、その寒菊が少し傾いて縄にもたれて居る工合は
病牀六尺
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
元日の朝、
床
(
とこ
)
の
間
(
ま
)
の
花瓶
(
かびん
)
にかれはめずらしく花を
生
(
い
)
けた。早咲きの
椿
(
つばき
)
はわずかに赤く花を見せたばかりで、厚いこい緑の葉は、黄いろい
寒菊
(
かんぎく
)
の小さいのと
趣
(
おもむき
)
に富んだ対照をなした。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
この時ちらちらと降りかかり、
冬牡丹
(
ふゆぼたん
)
、
寒菊
(
かんぎく
)
、
白玉
(
しらたま
)
、
乙女椿
(
おとめつばき
)
の
咲満
(
さきみ
)
てる上に、
白雪
(
しらゆき
)
の橋、奥殿にかかりて
玉虹
(
ぎょっこう
)
の如きを、はらはらと渡り
出
(
い
)
づる、
気高
(
けだか
)
く、世にも美しき
媛神
(
ひめがみ
)
の姿見ゆ。
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その代り枝が半分往来へ逃げ出して、もう少しすると電話の妨害になる。菊が一株ある。けれども
寒菊
(
かんぎく
)
とみえて、いっこう咲いていない。このほかにはなんにもない。気の毒なような庭である。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
寒菊
(
かんぎく
)
の
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
寒
常用漢字
小3
部首:⼧
12画
菊
常用漢字
中学
部首:⾋
11画
“寒”で始まる語句
寒
寒気
寒氣
寒空
寒風
寒冷
寒々
寒竹
寒鴉
寒天