)” の例文
旧字:
しかるに同じ徳川時代にカイドウと称えて漢名の海紅すなわち海棠にてたものは、今日いうカイドウ、一名長崎リンゴである。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
名はこと/″\しくて、のないこの羽左衛門論も、やつと改名の時まで漕ぎつけた。これで、彼の芸の過程と伝統との一部にもふれた。
市村羽左衛門論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
併し語どほりに解すると、かねは、おもろ・おたかべの類に、穀物の堅実を祝福する常套語で、又かねのともいふ。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
要するにスガスガ山菅ヤマスゲスゲとは字は同じでも物は異っているが、これを混同しているのが世間の歌学者達である。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
彼の「妹が為めスガ採りに行きしアレ山路に惑どひ此の日暮しつ」のスガの実もまた同じくガマズミの実であって
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
みおすぢの「み」が「」か「」かは判然せぬが、いづれにしても、穀物の神と見るべきであらう。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
またかきつくともいひて是も巻七に 真鳥住卯手マトリスムウナテ神社モリスガキヌ書付令服児欲得カキツケキセムコモガモとあれば かきつばたは書付花カキツバナ也(はなとはたと通ふは上にいふがごとし) ツク
カキツバタ一家言 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
参考に出した挿画は、彼の二度目の舞台、千本桜シヒの場の「権太悴善太」の姿である。(安部豊氏作)其手にしたのは、賽をいれて伏せるあの所謂壺皿にあたる笟である。
市村羽左衛門論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
今日植物学界では支那実ザクラの桜桃に対して、この西洋の Sweet Cherry を西洋実セイヨウミザクラと呼んでいる。そしてこの二つを総称したものがすなわちザクラである。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)