トップ
>
安臥
>
あんが
ふりがな文庫
“
安臥
(
あんが
)” の例文
ベッドの上に
安臥
(
あんが
)
させられた婦人は、一時間ばかりしてぱっちりと目をさました。かの女はふしぎそうにあたりを見まわした。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
一日一杯
寝椅子
(
ねいす
)
で
安臥
(
あんが
)
している病院生活の間中、寝ても
醒
(
さ
)
めてもただうつらうつらと、日となく夜となく頭の中で私にほほえみかけてくるものは
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
津田ははっきりした返事も与えずに
室
(
へや
)
の中に
這入
(
はい
)
った。そこには彼の予期通り、白いシーツに
裹
(
つつ
)
まれた
蒲団
(
ふとん
)
が、彼の
安臥
(
あんが
)
を待つべく長々と延べてあった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
三人の男共を指揮して、数時間豪雨の音も忘れるまで活動した結果、牛舎には
床上
(
ゆかうえ
)
更に五寸の
仮床
(
かりゆか
)
を造り得た。かくて二十頭の牛は水上五寸の
架床
(
かしょう
)
上に争うて
安臥
(
あんが
)
するのであった。
水害雑録
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
ふと、堂上を見れば、
几席
(
きせき
)
のうえにのびのびと
安臥
(
あんが
)
している一箇の人がある。
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
もっとも苦痛が全く取れて、
安臥
(
あんが
)
の地位を平静に保っていた余には、充分それだけの余裕があったのであろう。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
物慣れた看護婦が注射をして、病人を
安臥
(
あんが
)
させる。これではもう、話も何もあったものではない。
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
一同はそれにしたがってもとの路へ帰り、ドノバンのたんかをになって洞へ帰ると、残りの少年たちはホーベスを洞へ入れて、ドノバンと同じく床の上に
安臥
(
あんが
)
せしめた。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
「今は、追うも益はない。
如
(
し
)
かず長安に帰って、予も久々で
安臥
(
あんが
)
しよう」
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
父は医者から
安臥
(
あんが
)
を命ぜられて以来、両便とも寝たまま
他
(
ひと
)
の手で始末してもらっていた。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
周瑜
(
しゅうゆ
)
は営中の一房に
安臥
(
あんが
)
しても、
昏々
(
こんこん
)
とうめき苦しんでいる。
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
医者は絶対に
安臥
(
あんが
)
を命じた。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“安臥”の意味
《名詞》
身体が安楽な姿勢で寝ること。
(出典:Wiktionary)
安
常用漢字
小3
部首:⼧
6画
臥
漢検準1級
部首:⾂
8画
“安”で始まる語句
安
安堵
安心
安房
安全
安芸
安穏
安土
安否
安宅