存寄ぞんじより)” の例文
一、一味のおのおの存寄ぞんじより申出もうしいでられ候とも、自己の意趣をふくみさまたげ候儀これあるまじく候。誰にても理の当然に申合すべく候。
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
可睡齋押返し愚僧ぐそう態々わざ/\推參すゐさん致し右の趣き御聞濟きゝずみ是なきに於ては退院たいゐん致すべき存寄ぞんじよりに候と思ひ入て申されけるにぞ外記は殊のほか迷惑めいわくに思ひ然樣の思召ならばまげて一等罪を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さまたげる故ならんと有しに主税之助其儀は平助以來の家來共種々しゆ/″\不調法ぶてうはふも之あり又私し儀を輕蔑ないがしろに仕つる事法外にて誠に輕き者は致方之なく候間よんどころなく永のいとま申付候存寄ぞんじより新規しんきに家來を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さねば相成るまじ彦兵衞事病氣と云ひ大坂へ立歸る路金ろぎんにも差閊さしつかへるならんにより右五十兩の金は其方より六兵衞方へ勘定かんぢやう致して遣はせもし難澁なんじふ申に於ては此方に存寄ぞんじよりありと申渡されしかば委細ゐさいかしこまり奉つると返答に及びたり又質屋六兵衞其方儀は彦兵衞があづけ置たる質物しちもつたん盜物ぬすみものとなり取上し所今明白に相分り不正の品に之なき上は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)