子房しぼう)” の例文
花下かかに緑色の一子房しぼうがあって、直立し花をいただいている。子房には小柄しょうへいがあり、その下に大きな二枚の鞘苞しょうほうがあって花をようしている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
そもそも、われらをはからんほどの者は、異朝にては子房しぼう、わが朝にては、楠多聞兵衛くすのきたもんのひょうえにてもあれば知らぬこと、柴田なぞが、愚意をもって筑前を謀らんなどは笑止の沙汰じゃ。見ておれ。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
子房未虎嘯(子房しぼういま虎嘯こしようせざりしとき)
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
花の時の子房しぼうは緑色で、その上縁じょうえん狭小きょうしょうな五萼片がくへんがある。花後かご、この子房しぼうは成熟して果実となり、その上方の小孔しょうこうより黒色の種子が出る。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
花ののちには子房しぼうが成熟して果実となり、果中に一種子があり、種皮の中には二子葉しようを有するはいがある。春にこの種子をけばく生ずる。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)