うま)” の例文
此村あたりの娘にはこれ程うまい話はない。二人は、白粉やら油やら元結やら、月々の入費を勘定して見たが、それは奈何に諸式の高い所にしても、月に一圓とはかゝらなかつた。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
此村あたりの娘には、これ程うまい話はない。二人は、白粉やら油やら元結やら、月々の入費を勘定して見たが、それは奈何いかに諸式の高い所にしても、月一円とは要らなかつた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
目下いま持上つてゐる縁談が、種々いろいろの事情があつて両親始め祖父おぢいさんまでが折角勧めるけれど、自分では奈何どうしてもく気になれない、此心をよく諒察くみとつて、うまく其間に斡旋あつせんしてくれるのは
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)