オホ)” の例文
兄に対してオホある如く、弟に対してワカを用ゐて、次位の高級神女を示す風から見れば、弟にも多数と次位の一人とを使ひわけたのだ。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ハナタチハ キイタ コトノ アル コヱダト オモツテ ミルト、ウマヤノ マドニ オホキナ ヤサシイ ウマノ カホガ ノゾイテ ヲリマシタ。
ウマヤノ ソバノ ナタネ (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
モンコチヤンハソンナコトハシリマセンカラオホトクイデス。
バウシ ノ ユクヘ (新字旧仮名) / 村山籌子(著)
兄に対してオホあるごとく、弟に対してワカを用いて、次位の高級神女を示す風から見れば、弟にも多数と次位の一人とを使いわけたのだ。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
オホキナ デンデンムシノ セナカニ ウマレタバカリノ チヒサナ デンデンムシガ ノツテ ヰマシタ。チヒサナ 小サナ スキトホルヤウナ デンデンムシデシタ。
デンデンムシ (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
どこから來るとも訣らないが、墓地から來るとは言はぬらしい。小濱島では、オホやまとから來ると言うて居るから、海上の國をすのであらう。
「ボウヤ ボウヤ。モウ、アサダカラ、メヲ ダシナサイ。」ト、オホキナ デンデンムシガ ヨビマシタ。
デンデンムシ (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
此等の、沢山の「おし」の中、唯天圧神の外、殆例を見ない程、「おし」は「オホ」或は「大きし」に通じるのである。此事は、宣長も古事記伝に論じてゐる。
「ボウヤノ アタマノ トコロニ オホキナ モノガ アルデセウ?」ト オカアサンガ キヽマシタ。
デンデンムシ (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
けれども古事記を見ると、おしころわけ忍許呂別おしくま忍熊王、忍穂井、忍坂などゝいふ語が多くみえて居る。このおしについては古事記伝にこれらのおしをオホの意にといてある。
用言の発展 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
海の彼方なるオホやまと——又は、あんがまあと言ふ国があると考へたのが変じて、其行事又は群行の名としたのらしい——から、祖霊の男女二体及び、其他故人になつた村人の亡霊の来る日を
翁の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
オホしくじりをやりましたのをとり除けますと。
芝居に出た名残星月夜 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)