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大笊
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おおざる
ふりがな文庫
“
大笊
(
おおざる
)” の例文
小雨のなかを本陣が菜と
雉笛
(
きじぶえ
)
と
大笊
(
おおざる
)
に一杯のしめじをもってきてくれた。本陣はくるたんびになにかしら山里らしい話を積んでくる。
島守
(新字新仮名)
/
中勘助
(著)
根を掘上げたばかりと思う、見事な蓮根が
柵
(
さく
)
の
内外
(
うちそと
)
、浄土の
逆茂木
(
さかもぎ
)
。勿体ないが、
五百羅漢
(
ごひゃくらかん
)
の
御腕
(
おんうで
)
を、組違えて揃う中に、
大笊
(
おおざる
)
に
慈姑
(
くわい
)
が二杯。
古狢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
新造の銀行が、そこだけの覚醒した抜けめなさで臆面もなくごたごたした角に立っているかなたに、あかちゃけた
大笊
(
おおざる
)
の形で、工廠の鉄骨が見晴せた。そちらから、九月も末の海の風が吹いて来た。
播州平野
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
と
件
(
くだん
)
の
大笊
(
おおざる
)
を
円袖
(
まるそで
)
に
掻寄
(
かきよ
)
せ、湖の水の星あかりに口を向けて、
松虫
(
まつむし
)
なんぞを
擽
(
くすぐ
)
るやうに
笊
(
ざる
)
の底を、ぐわさ/\と爪で掻くと、手足を縮めて
掻
(
かい
)
すくまつた、
垢
(
あか
)
だらけの
汚
(
きたな
)
い屑屋が、ころりと出た。
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
笊
漢検1級
部首:⽵
10画
“大”で始まる語句
大
大人
大事
大袈裟
大分
大切
大抵
大概
大方
大丈夫