“五百羅漢”の読み方と例文
読み方割合
ごひゃくらかん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
根を掘上げたばかりと思う、見事な蓮根がさく内外うちそと、浄土の逆茂木さかもぎ。勿体ないが、五百羅漢ごひゃくらかん御腕おんうでを、組違えて揃う中に、大笊おおざる慈姑くわいが二杯。
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
堂の内部は、たたみ二十枚ほど敷ける。と、机と、書箱ほんばこのほか、何もないが、奥の方に、小さな棚が幾だんもあって、それに、さまざまな姿態したいをした木彫人形もくちょうにんぎょうが、五百羅漢ごひゃくらかんのように並んでいる。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこには古い本堂の横手に、丁度人体をこころもち小さくした程の大きさを見せた青苔せいたいの蒸した五百羅漢ごひゃくらかんの石像があった。ったり坐ったりしている人の形は生きて物言うごとくにも見える。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)