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夜籠
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よごも
ふりがな文庫
“
夜籠
(
よごも
)” の例文
年の夜は
夜籠
(
よごも
)
りをして寝ないのが古来の習わしであった。それ故に寝るという語を避けて言わず、それもまた睡眠のイネに掛けたのも言葉の
綾
(
あや
)
であった。
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
奥の院の夜は寂しくとも、信心ぶかい者の
夜詣
(
よまゐ
)
りが断えぬので、燈火の断えるやうなことは無い。また
夜籠
(
よごも
)
りする人々もゐると見え、私等の居る側に
茣蓙
(
ござ
)
などが置いてある。
仏法僧鳥
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
……それを、私はゆうべ、わが子の病気平癒の祈願のため、あの妙厳寺の
荼吉尼天堂
(
だきにてんどう
)
に
夜籠
(
よごも
)
りしているうちに、夢ともうつつともなく、
御堂
(
みどう
)
の内で、つい聞いていたのでした。
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
夜籠
(
よごも
)
りに、ささらえをとめ
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
「
夜籠
(
よごも
)
り?」
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
▼ もっと見る
二十三夜の
夜籠
(
よごも
)
りの慣行は、次第にこの夜の月の出を拝むという信仰にかわってきて、年に三度とか
隔月
(
かくげつ
)
にとかいう例も多くなったけれども、それでも中国地方の一部などで
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
祈願の
夜籠
(
よごも
)
りまでしてもどったとか……そのおり久子から又聞きに聞いてもいた
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
また
夜籠
(
よごも
)
りする人々もいると見え、私等の居る側に
茣蓙
(
ござ
)
などが置いてある。
仏法僧鳥
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
ただ
講中
(
こうじゅう
)
の人々が念仏を教えられたというまでであり、親しい友だちが月に一度または二月に一度、集まって
夜籠
(
よごも
)
りをする慣例の方が、もっと古かったのではないかと私は思っている。
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
時折、伽藍の近くから、
夜籠
(
よごも
)
りの
遍路
(
へんろ
)
の
鈴
(
りん
)
が、ゆるく、眠たげに……。
鳴門秘帖:05 剣山の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
夜
常用漢字
小2
部首:⼣
8画
籠
常用漢字
中学
部首:⽵
22画
“夜”で始まる語句
夜
夜半
夜更
夜中
夜叉
夜具
夜鷹
夜寒
夜明
夜業