“夜籠”の読み方と例文
読み方割合
よごも100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
年の夜は夜籠よごもりをして寝ないのが古来の習わしであった。それ故に寝るという語を避けて言わず、それもまた睡眠のイネに掛けたのも言葉のあやであった。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
奥の院の夜は寂しくとも、信心ぶかい者の夜詣よまゐりが断えぬので、燈火の断えるやうなことは無い。また夜籠よごもりする人々もゐると見え、私等の居る側に茣蓙ござなどが置いてある。
仏法僧鳥 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
……それを、私はゆうべ、わが子の病気平癒の祈願のため、あの妙厳寺の荼吉尼天堂だきにてんどう夜籠よごもりしているうちに、夢ともうつつともなく、御堂みどうの内で、つい聞いていたのでした。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)