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壺中
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こちゅう
ふりがな文庫
“
壺中
(
こちゅう
)” の例文
それに比べると
壺中
(
こちゅう
)
の天地のようなものでしたから、一時は迷いましたけれど、今ではすっかりお
馴染
(
なじみ
)
になって
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
その範疇を打開することが修業の第一歩であろう、頭の中からまず学問を叩き出すがよい、
跼蹐
(
きょくせき
)
たる
壺中
(
こちゅう
)
からとびだして、
空濶
(
くうかつ
)
たる大世界へ心を放つのだ、窓を明けろ……
荒法師
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
鶴見が
壺中
(
こちゅう
)
の
天地
(
てんち
)
なぞというのはこんなものかと思っているうちに、夢が青い空気のなかから
搾
(
しぼ
)
りだされる。虚無の油である。それがまた
蟄伏
(
ちっぷく
)
していたくちなわのうごめきを思わせる。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
しかし自から不幸の輪廓を
描
(
えが
)
いて
好
(
この
)
んでその
中
(
うち
)
に
起臥
(
きが
)
するのは、自から
烏有
(
うゆう
)
の山水を
刻画
(
こくが
)
して
壺中
(
こちゅう
)
の
天地
(
てんち
)
に歓喜すると、その芸術的の
立脚地
(
りっきゃくち
)
を得たる点において全く等しいと云わねばならぬ。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
冬枯の庭を
壺中
(
こちゅう
)
の天地とも
七百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
▼ もっと見る
白骨は
壺中
(
こちゅう
)
の天地でありましたけれど、ここは山間の部落であります。溶けて流れない沈静が、ここへ来ると、なんとなく陽気に動いていることを感じます。
大菩薩峠:30 畜生谷の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
貴様も若い
身空
(
みそら
)
じゃ、そう長持の中に隠れていずと、ちっとは広いところへ出てこいよ、
壺中
(
こちゅう
)
の天地ということもあるから、それは長持の中もよかろうけれど
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
久しぶりで
壺中
(
こちゅう
)
の天地を出て、今宵はじめて天と地のやや広きところへぬけ出したから、この辺から雲を呼んで昇天するというつもりでもないでしょうが、ほんとうに久しいこと
大菩薩峠:31 勿来の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
その瞬間、四粒の天地は、早くも五倫の宇宙から、
壺中
(
こちゅう
)
の天地に移動している。つまり、はっという間に四つの小粒が、今し関守氏から借り受けた湯呑の中へ整然として落着いているのです。
大菩薩峠:41 椰子林の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
壺
漢検準1級
部首:⼠
12画
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
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壺
壺穴
壺装束
壺屋
壺焼
壺坂
壺形
壺入
壺関
壺菫