“壺坂”の読み方と例文
読み方割合
つぼさか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「人間には嬉し泣きってものがある。松王まつおうに泣き笑いがあるように、壺坂つぼさかたに沢市さわいちとおさとに嬉し泣きをさせたら何うだろうと思う」
心のアンテナ (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
五十年輩の三味線弾しゃみせんひきを一週に何度か日を決めて家へ迎え「揚屋あげや」だの「壺坂つぼさか」だの「千代萩せんだいはぎ」に「日吉丸ひよしまる」など数段をあげており、銀子も「白木屋」から始めた。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
呂昇が堀川のお俊や、酒屋のお園や、壺坂つぼさかのお里を語るは、自己を其人にたくするのだ。同じ様な上方女かみがたおんな、同じ様な気質きだての女、芸と人とがピッタリ合うて居るのだ。悪かろう筈がない。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)