墨附すみつき)” の例文
人類學會じんるゐがくくわい會員くわいゐんとして、モールスのお墨附すみつき? をつてるのはぼくだけだらうとかんがへて、これを水谷氏みづたにしはなすと、水谷氏みづたにしへんかほをして。
朝鮮征伐から分捕ぶんどって来た荒仏あらぼとけ、その時代の諸将の書翰しょかん太閤たいこう墨附すみつき……そんなような物をいろいろ見せられた幼時の記憶も長いあいだ忘られていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「宝沢を殺しておいて、御墨附すみつきと、短刀とを奪取って、まんまと、贋者め、天一坊に成りすましておるのじゃ」
大岡越前の独立 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
「今日のお門立ちに、逸早いちはやくかばかりなお墨附すみつきを戴いた者は他にない。琉球王は抜け目のない奴じゃよ」
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
墨附すみつきは返つた——、曲者は捉まつた。赤井左門の屋敷は夕陽に咲いた花のやうに陽氣になりました。
「ところで、そのお墨附すみつきといふのが見付かつたのかい」