和郎そなた)” の例文
引摺ひきずり込み結納ゆひなふまでも取交とりかはせしぞ息子せがれこゝろかなうたる者にてあらばとはいふたれど惡ひ病があつてもいと我々夫婦は決して云ぬに和郎そなたは左樣な女兒むすめとも知ずにえん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
も見ずして我家へかへり向ふの始末斯々かう/\はなしてあせぬぐひけり夫婦は聞て先は安堵あんど此事一子せがれに云ん物と思へど未だ暇にとぼしく咄しもせねば和郎そなたまづ一子せがれとくと此よし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さぐり給ふか吾儕わたしも共に案じられてと云ば忠兵衞點頭うなづきて年より怜悧さかしき和郎そなたの心配吾儕も切迫せつぱつまつた故まづ云るゝ通り五日をば承知をなして受合たれど何をあてにも雲をやみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)