呪法じゅほう)” の例文
むつかしい語を使うことを許されるならば、私はこれを信仰の合理化または呪法じゅほう伎芸ぎげいとなって行く過程と認めているのである。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
その示唆の呪法じゅほうの霊験がこの肉筆の草稿からわれわれの受けるなまなましい実感によっていっそう著しく強められるであろうと思われるのである。
あるいは禁厭きんようといい、あるいは呪法じゅほうというも、同一の意味である。今、その由来をたずぬるに、わが国にありては神代の時より起こると申すことじゃ。
迷信解 (新字新仮名) / 井上円了(著)
朝茶の炉手前は何かしら苦業くぎょうを修する発端で、その日も終日不可解の茶の渋味を呪法じゅほうのっとるごとき泡立てにやわらげて、静座しつつ、らくの茶碗を取りあげて
... 憎んで呪法じゅほうでも行って彼らにあだ返しをするような事をやったか」とのことですから私はぐに
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
傷害ヲ与エツツ、利得ヲほしいままニセシ形跡アリ、即チ、古来伝ウルトコロノ「狐ヲ使ウ」「真言秘密ノ呪法じゅほうニカケル」又ハ「生霊、死霊ヲケル」「神罰、仏罰ヲ当テル」等ノ霊験、神業かみわざ
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
目的はいずれも土地の力を強くする呪法じゅほうであって、それには一年の特にめでたい日を選べばよく、ぜひともこの日に限るということはなかったのだが
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
これならば百発百中に相違ない。これによりて考うるに、金をためる秘伝は勤、倹の二つにほかならず、長寿を得る呪法じゅほうは摂生の一事に限る。余は、かくのごときマジナイを好むものである。
迷信解 (新字新仮名) / 井上円了(著)
主たる用途は薬もしくは呪法じゅほうであったが、なお稀々まれまれにはこれを食餌しょくじきょうすることもあった。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
共古日録きょうこにちろく巻六にれば、群馬県北甘楽きたかんら地方では、十月十日をトオカンヤといい、この夜は子供等わらにて太きなわをこしらえ、地面を打ちまわる。土龍除むぐらもちよけ呪法じゅほうだという。その歌の文句は
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
朝廷の力が衰微して、それさえも計画し難い期間はつづいたのだが、なお大衆はこれを予想し、荒れ狂う飢饉ききん疾疫しつえきのさなかにおいて、そういう呪法じゅほうに近い善政を待ち焦れていたのである。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
三種の植物を田のくろに置いて、呪法じゅほうとしたという記事があり、その三つの中に薏子、古語に「これを都須とふ」と註したものが、やはりこのいわゆる豆之太末(ツシタマ)と同じものにちがいないが
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)