)” の例文
寐慣ねつけない所に寐たとこのあとをながめて、烟草たばこを一本んだが、昨夜ゆふべの事は、凡て夢の様である。縁側へて、低いひさしそとにあるそらを仰ぐと、今日けふい天気だ。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
その度に寝台を下りて、暗い旅の窓の側で仏蘭西フランスの煙草なぞをんで見て、た寝台に上ったことを思い出した。何時いつの間にか彼の心は谷中の家の方へ行った。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)